新春対談企画 KAWASAKIしんゆり映画祭
しんゆり会計は、「KAWASAKIしんゆり映画祭」(以下「しんゆり映画祭」)に協賛させていただいております。
本日は実行委員長の岡村浩志様(以下「岡村(敬称略」)を弊所にお迎えし、映画祭の趣旨や地域活動への想いを語っていただきました。
しんゆり映画祭実行委員長 岡村浩志氏
・お越しいただき、ありがとうございました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
岡村⇒ こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
・岡村さんは、映画祭だけでなく、普段も飲み友達というか、私(岡野)にとって、ありがたい存在です。
岡村⇒ いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。
・さっそくですが、しんゆり映画祭ってどんなことをしているのでしょうか。
岡村⇒ しんゆり映画祭は、映画の素晴らしさ・面白さを広く知っていただくこと、映画館で観る楽しさを感じていただくこと、さらに映画・映像を通じたまちづくりに貢献することなどを目的とした活動をしています。
・具体的には、どんなイベントをやっていますか。
岡村⇒ 夏の「野外上映会」、秋の「本祭」などを展開しています。また、11月から12月にかけては、中学生を対象に短編映画の制作を体験してもらう「ジュニア映画制作ワークショップ(以下「ジュニアWS」)」を開催しております。
・メインイベントである「本祭」では、映画祭スタッフがこれは!と思う映画をセレクトし上映します。期間は大体1週間くらいですかね。それとは別に、子供向けのイベントにも力を入れていて、「野外上映会」や「ジュニアWS」も頑張っていますよね。今回の「ジュニアWS」は、どのくらい集まりました?
岡村⇒ 約20名の参加を得て、生田緑地などで撮影を行ったところです。
・おお!集まりましたね。地域の子供たちが集まれるイベントはいいですよね。私もお手伝いして驚いたのは、「ジュニアWS」、本格的ですよね。
岡村⇒ はい。映画監督を講師として招き、機材も本格的なので、子供たちにとっては、得難いというか、良い経験になりますよね。岡野さんにもお手伝いいただいておりましたが、こういったイベントをサポートするのが映画祭スタッフです。
・どんな人たちがスタッフとして参加しているか、お伝えいただけますか?
岡村⇒ はい、映画祭のスタッフは、私を含め、市民ボランティアで構成されています。今年度は、10代の高校生から70代までの約50名が参加しています。
・年齢層も職業も全く異なる人々が、映画祭をキーワードに集まるんですよね。イベント運営に対して、意見を出し合って作っていくんですけど、私も参加して、コミュニケーションスキルが磨かれるというか、自分の意見より、まず人の意見を聞こうという姿勢を改めて勉強できる良い機会だと思っています。
岡村⇒ みんなで話し合って、「本祭」で流す映画タイトルを決めたり、ゲストを決めたり、広報したり、段取り決めたり、出し物作ったり、みんなで飲んだり、・・・・。
・(笑)大人の文化祭ですよね。
岡村⇒ そうそう!
・そういえば、今年のゲストは役所広司さん来ましたね。いつもゲストも豪華ですよね。
岡村⇒ 「本祭」は、ゲストをお呼びしてのトークイベントなど、映画鑑賞だけに留まらない付加価値が、大きな特長です。昨年の本祭は、俳優、監督だけでなく、脚本家、評論家、配給関係者、映画館の映像ディレクターまで約30名(組)のゲストにご参加いただきました。
・反響どうでした?
岡村⇒ お客様のみならず、ゲストの皆様からも「楽しかった」「気持ちの良い映画祭だった」などの感想をいただいております。今回、たくさんのゲストにお越しいただけたのは、第一に市民スタッフの熱意が相手側に伝わったこと、それと30回目を迎える当映画祭の信頼も影響していると思います。
・30回目なんですよね。時間の重みと熱意ですね。岡村さんは実行委員長として、良い点や苦労話などあります?
岡村⇒ 企画・運営は、スタッフ同士がフラットな立場で議論を重ねながら進めています。なので、みんなで作ったイベントを無事にやり遂げた時の達成感は格別ですね。ただ、スタッフ間の合意形成に時間がかかったり、マンパワーの確保などには苦心しています。
・イベントが終わった後は、ほんとうに「やりきったなあ」という気持ちになれますよね・・。話は変わりますが、映画祭ではキッチンカーなどの出店もありますよね。
岡村⇒ はい、今回、計6者にご出店いただきました。内訳は、麻生区内が2者、多摩区が2者、中原区と世田谷区が1者ずつとなっており、軽食や衣類などが販売され、映画祭に花を添えていただきました。お店の選定にあたっては、地元のお店、自立支援などを目的とされている団体、スタッフからの推薦があったお店などにお声掛けさせていただいています。
・まさに地域のお祭りですね。でも、束ねる実行委員長というポストは大変ですよね。岡村さんは、身を粉にして?(笑)何年も務められている姿、本当に尊敬しております。なんでこんなに頑張っているんだろう?というか岡村さんの原動力って聞きたいんですけど。岡村さんも私と同じで、新百合ヶ丘が地元というわけではないのに・・・。
岡村⇒ 麻生区内に居を構えて20年目になり、出生地よりも長くなりました。なので、新百合ヶ丘は地元だと思っています。元々映画が好きでしたし、50歳を超えて地域のために何か役立ちたいと思ったのが、この映画祭に参加したきっかけです。
・地域のためにという動機が素晴らしいですね!
岡村⇒ いえいえ、ただ、映画祭の内側に入ってみると、30回を重ねた映画祭の歴史は決して平坦ではなく、また多くの団体・企業・個人のご尽力により継続されてきたことを知りました。実行委員長をお受けしたのは、歴史ある映画祭の灯をともし続けたいとの思いがあります。
・受け継がれるものを大切にしていきたい、というお気持ちなんですね。
岡村⇒ もう一点は、何か新しいことにチャレンジしてみたい、という気持ちが原動力になっています。これまでに、映画を観終えた後にお客様とスタッフが感想を語り合う“懇談会”や、麻生区に移転してきた川崎市市民ミュージアムさんとの合同事業(「映画とライブでジャズ大名」)などに取り組みました。
・地域のため、歴史を受け継ぎ、そして新しいことにチャレンジしてゆく・・・映画のキャチコピーになりそうな、ご回答ですね(笑)素晴らしいです!満点回答をいただいたところで、そろそろ本題の飲み会に移りましょうか(笑)・・。本日はありがとうございました。
岡村⇒ こちらこそありがとうございました。岡野さんも、仕事落ち着いたら、実行委員ぜひやってください!
インタビュアー 岡野直純
本文にあった「本祭」は毎年10月下旬から11月上旬にかけて実施されます。近年は、KAWASAKIアートセンターにて実施されております。ぜひ一度お越しください。映画と音楽のまち、新百合ヶ丘。「しんゆり映画祭」は地域の市民による手作りのお祭りです。そこに関わる人たちの想いをお聞かせいただきました。
弊所も、新百合ヶ丘に居を構えております。すこしでもまちと関わる人たちとの親交を深めていきたいと思っております。